店は、いわゆる高級クラブ然としたボックスシート。ゆったりとした雰囲気から、決して安くはなさそうだ。
まもなくホステスが飲み物のオーダーを聞きながら笑顔で話しかけてくるので、席はすぐに和んだ。
そのうち、連れてきてくれた会社役員が、自分の中学生になる子どもの話を始めたことからテーブルのムードは一変した。子育てママたちの井戸端会議さながらだ。
店の女性たちにも同じ年頃の子どもがいるという。
商売柄、若作りは当たり前。だが、どう見ても中学生の子どもがいるようには見えない。
どちらも14歳と12歳の男の子が1人。主人とはとっくに別れたと、あっけらかんに話す。
私は、2人の女性と連れの会社役員が、わが子の自慢や成長について身振り手振りで話す様子を、外野席からふむふむと眺めていた。
いまだに母親が入っている風呂に入ってくるとか、下の・・が生えたとか、うちの子はまだだとか、とどまるところを知らない。
世間にはさまざまな環境で子育てをがんばっているお母さんがいることは知っていたが、このような環境で、こんなにも明るく元気に働いているお母さんを目の当たりにしては、その「母たち」を尊敬するしかない。
よくよく聞いてみると、その店の経営者であるママさんの存在が大きいことがわかった。
さりげなく子どもたちにと夜食を持たせてくれたり、時には弁当まで作ってくれたり。しっかりと、陰で支えてくれているのだそうだ。
そうかぁ。2人のホステスのお母さん役がママだったのか…。
一度、そのママに会いたい気分で席を立とうとしたが、目の前の計算書に気持ちが揺らいだ。
女は強し! 母は強し! 店のママはもっと強し!
さて身近な男たちはどれどれ…。
2007年05月06日